2017年11月10日
名作椅子06 アルネ・ヤコブセン セブンチェア
Designer:アルネ・ヤコブセン Design:1955年 フリッツ・ハンセン社
品番:3107 56,160円~ W500×D520×H780mm(SH440)
(SH=シートハイト・座面高)

アントチェアの成功を機に、天才ヤコブセンとフリッツ・ハンセン社は、さらに座り心地の良い快適な椅子の開発に取り掛かり、3年の月日を経て発表されたのが、このセブンチェア。
累計で700万脚を越える大ヒットとなった、これも名作椅子中の名作椅子です。
セブンチェアの名前の由来は、「7色のカラーバリエーションを持つから」という説がもっぱらですが、実際は品番の「3107」の末尾7番から取ったものであります。
アントチェアの時には曲げるだけで精一杯だった3次元成形合板技術も、その後飛躍的な発展を遂げ、より複雑で立体的な形状を作りだせるようになったことで、この美しい形状を持つ椅子が生まれました。

さりげなく自己主張をしつつどんなインテリアにも溶け込むシンプルなデザイン、持ち運びやすい軽さと背板の形状、豊富なカラーバリエーションやシリーズ展開など、美点は幾つも挙げられますが、やはり、背板一体成型による背板の適度な反発力と座面形状による座り心地の良さが一番の美点ではないかと思います。
手塚貴晴・由比夫妻、難波和彦氏をはじめ、多くの建築家がこの椅子をファーストチョイスとしていることでも有名であります。
欠点が無いように見える椅子ですが、注意点が2点あります。
1点は、金属製脚部のメッキの品質が今一つなために錆が出やすいので、こまめなメンテナンスが必要となること。
もう1点は、ユーロ規格が導入されたことで、現在販売されている椅子は、座面高が46cmと2cm高くなっていること。(さすがに46cmは高すぎます)
シンプルな形状の割りには、新品の販売価格は比較的高めですので、製造年に注意しながら座面高44cmで状態の良い中古品を求めるほうが良いと思います。
(大人気の椅子ですので、中古市場にもたくさん出回っています)
「心ゆたかな暮らしの請負人」
松屋電気商会(マツヤデンキ)
〒418-0066 富士宮市大宮町16-15
TEL:0544-26-3693 FAX:0544-26-4163
営業時間:AM9:00~PM7:00 定休日:水曜日
お客様用駐車場:当店東側クリブン駐車場No.45
※Panasonic製LED電球5年保証についての当店の対応は、こちら
一級建築士事務所 いなはら建築研究室
静岡県知事登録 (3)第6471号
〒418-0066 富士宮市大宮町16-15
TEL&FAX:0544-22-8082
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品番:3107 56,160円~ W500×D520×H780mm(SH440)
(SH=シートハイト・座面高)

アントチェアの成功を機に、天才ヤコブセンとフリッツ・ハンセン社は、さらに座り心地の良い快適な椅子の開発に取り掛かり、3年の月日を経て発表されたのが、このセブンチェア。
累計で700万脚を越える大ヒットとなった、これも名作椅子中の名作椅子です。
セブンチェアの名前の由来は、「7色のカラーバリエーションを持つから」という説がもっぱらですが、実際は品番の「3107」の末尾7番から取ったものであります。
アントチェアの時には曲げるだけで精一杯だった3次元成形合板技術も、その後飛躍的な発展を遂げ、より複雑で立体的な形状を作りだせるようになったことで、この美しい形状を持つ椅子が生まれました。

さりげなく自己主張をしつつどんなインテリアにも溶け込むシンプルなデザイン、持ち運びやすい軽さと背板の形状、豊富なカラーバリエーションやシリーズ展開など、美点は幾つも挙げられますが、やはり、背板一体成型による背板の適度な反発力と座面形状による座り心地の良さが一番の美点ではないかと思います。
手塚貴晴・由比夫妻、難波和彦氏をはじめ、多くの建築家がこの椅子をファーストチョイスとしていることでも有名であります。
欠点が無いように見える椅子ですが、注意点が2点あります。
1点は、金属製脚部のメッキの品質が今一つなために錆が出やすいので、こまめなメンテナンスが必要となること。
もう1点は、ユーロ規格が導入されたことで、現在販売されている椅子は、座面高が46cmと2cm高くなっていること。(さすがに46cmは高すぎます)
シンプルな形状の割りには、新品の販売価格は比較的高めですので、製造年に注意しながら座面高44cmで状態の良い中古品を求めるほうが良いと思います。
(大人気の椅子ですので、中古市場にもたくさん出回っています)
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2017年10月31日
名作椅子05 渡辺力 リキウィンザー
Designer:渡辺 力 Design:1984年 製作:カンディハウス 87,500(税別)
W630×D575×H910mm (SH420・AH620)
(SH=シートハイト・座面高 AH=アームハイト・アーム高)
戦後直後の物資も情報も乏しいなか、先頭に立って日本のプロダクトデザイン界を牽引してきたうちの一人、渡辺力氏。
「生涯現役」を貫き、90歳を超えてもなお貪欲に学び、第一線で活躍する姿は、多くの若手デザイナーにとって大きな刺激となる存在でした。
このリキウィンザーは、インテリアセンター(現カンディハウス)に自ら書いた図面を持ち込み製品化されたもので、イギリスのウィンザーチェアを日本人の体格や居住環境に合うように、丁寧にリ・デザインしたものです。

座面形状や、スポーク太さの強弱など、見れば見るほど全てのパーツが丁寧にデザインされたことが分かります。

また、アーム先端を支えるスポークが座面を貫通して下部の貫まで繋がっている場所をはじめ、部材接合部の加工精度が大変高いことも、この椅子のデザインをより隙のない、完璧なものに仕上げています。
大変座り心地の良い椅子ですが、テーブルに納めることが出来るように、アーム高さが少し低めとなっていますので、その点の安楽性は若干劣ります。
着色塗装された椅子もラインナップされていますが、ナラの経年変化をたのしむためにも、クリア塗装をおすすめしたいです。(画像の色)
(この椅子は、平塚に住む母にプレゼントしたものです)
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W630×D575×H910mm (SH420・AH620)
(SH=シートハイト・座面高 AH=アームハイト・アーム高)
戦後直後の物資も情報も乏しいなか、先頭に立って日本のプロダクトデザイン界を牽引してきたうちの一人、渡辺力氏。
「生涯現役」を貫き、90歳を超えてもなお貪欲に学び、第一線で活躍する姿は、多くの若手デザイナーにとって大きな刺激となる存在でした。
このリキウィンザーは、インテリアセンター(現カンディハウス)に自ら書いた図面を持ち込み製品化されたもので、イギリスのウィンザーチェアを日本人の体格や居住環境に合うように、丁寧にリ・デザインしたものです。

座面形状や、スポーク太さの強弱など、見れば見るほど全てのパーツが丁寧にデザインされたことが分かります。

また、アーム先端を支えるスポークが座面を貫通して下部の貫まで繋がっている場所をはじめ、部材接合部の加工精度が大変高いことも、この椅子のデザインをより隙のない、完璧なものに仕上げています。
大変座り心地の良い椅子ですが、テーブルに納めることが出来るように、アーム高さが少し低めとなっていますので、その点の安楽性は若干劣ります。
着色塗装された椅子もラインナップされていますが、ナラの経年変化をたのしむためにも、クリア塗装をおすすめしたいです。(画像の色)
(この椅子は、平塚に住む母にプレゼントしたものです)
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2017年10月13日
名作椅子04 ハンス・J・ウェグナー ザ・チェア(JH-503)
Designer:ハンス・J・ウェグナー Design:1949年
製作:ヨハネス・ハンセン社(~1992年) PPモブラー社(1993年~)
品番:JH-501・PP-501(籐座面) JH-503・PP-503(革座面)
W630×D520×H760mm (SH445・AH700)
(SH=シートハイト・座面高 AH=アームハイト・アーム高)
PP-501:税別708,000円~ PP-503:税別557,000円~

名作椅子紹介第四弾は、「椅子の巨人」ハンス・J・ウェグナーの最高傑作と評価され、「椅子の中の椅子」という称号で呼ばれる名作、ザ・チェア。
「初めて自分の良さが出た椅子で、安物の感じはないし、無駄もない」と自分自身も評価している、プロポーションの美しさと掛け心地の良さを兼ね備えています。

当初は、アームから背板にかけて円形に繋がっていることから、ラウンドチェアという名称で呼ばれ、あまり話題になりませんでしたが、翌年1950年にアメリカの雑誌で紹介されたことを契機に爆発的な人気を博し、ザ・チェアと呼ばれるようになりました。
ザ・チェアの人気を不動にしたのが、1960年に行なわれたアメリカ大統領選でのテレビ討論会。ジョン・F・ケネディとリチャード・ニクソンという、「画になる二人」がこの椅子に座り討論をしたことで、多くの人々の記憶に残る椅子となりました。
(この時の2脚の椅子は、スミソニアン博物館に展示されています)

プロポーションの美しさ、掛け心地の良さ以外に、この椅子はフィンガージョイントという画期的な「見せるジョイント」を初めて取り入れた椅子でもあります。
この時代の椅子は、ジョイントを隠すことを基本にしていました。このザ・チェアも発表当時は背板に籐を巻いてジョイント部分を隠していました。しかし、ジョイントをあえて見せることでデザイン性が高まることに気付いたウェグナーはフィンガージョイントをこの椅子に採用しました。
この逆転の発想は、以後の家具デザインに大きな影響を及ぼし、ウェグナーのみならず、数多くのデザイナー達がこぞって「見せるジョイント」をデザインするようになりました。
本物はナカナカ手を出せない金額だということで、リプロダクト品(ジェネリック品)を求めようと考える方もいらっしゃるかも知れませんが、フィンガージョイントも貫の無い脚部も、高品質な材料とそれらを組み合わせる高度な技術が要求されるために、あの値段でそのクオリティを確保することは不可能ですので、やめておくのが無難だと思います。
本物が持つ雰囲気は、やはり、本物でしか味わうことが出来ないと思います。
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品番:JH-501・PP-501(籐座面) JH-503・PP-503(革座面)
W630×D520×H760mm (SH445・AH700)
(SH=シートハイト・座面高 AH=アームハイト・アーム高)
PP-501:税別708,000円~ PP-503:税別557,000円~

名作椅子紹介第四弾は、「椅子の巨人」ハンス・J・ウェグナーの最高傑作と評価され、「椅子の中の椅子」という称号で呼ばれる名作、ザ・チェア。
「初めて自分の良さが出た椅子で、安物の感じはないし、無駄もない」と自分自身も評価している、プロポーションの美しさと掛け心地の良さを兼ね備えています。

当初は、アームから背板にかけて円形に繋がっていることから、ラウンドチェアという名称で呼ばれ、あまり話題になりませんでしたが、翌年1950年にアメリカの雑誌で紹介されたことを契機に爆発的な人気を博し、ザ・チェアと呼ばれるようになりました。
ザ・チェアの人気を不動にしたのが、1960年に行なわれたアメリカ大統領選でのテレビ討論会。ジョン・F・ケネディとリチャード・ニクソンという、「画になる二人」がこの椅子に座り討論をしたことで、多くの人々の記憶に残る椅子となりました。
(この時の2脚の椅子は、スミソニアン博物館に展示されています)

プロポーションの美しさ、掛け心地の良さ以外に、この椅子はフィンガージョイントという画期的な「見せるジョイント」を初めて取り入れた椅子でもあります。
この時代の椅子は、ジョイントを隠すことを基本にしていました。このザ・チェアも発表当時は背板に籐を巻いてジョイント部分を隠していました。しかし、ジョイントをあえて見せることでデザイン性が高まることに気付いたウェグナーはフィンガージョイントをこの椅子に採用しました。
この逆転の発想は、以後の家具デザインに大きな影響を及ぼし、ウェグナーのみならず、数多くのデザイナー達がこぞって「見せるジョイント」をデザインするようになりました。
本物はナカナカ手を出せない金額だということで、リプロダクト品(ジェネリック品)を求めようと考える方もいらっしゃるかも知れませんが、フィンガージョイントも貫の無い脚部も、高品質な材料とそれらを組み合わせる高度な技術が要求されるために、あの値段でそのクオリティを確保することは不可能ですので、やめておくのが無難だと思います。
本物が持つ雰囲気は、やはり、本物でしか味わうことが出来ないと思います。
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TEL&FAX:0544-22-8082
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